こんにちは。
伊丹市の個別指導塾、さくら個別指導学院 伊丹校です。
今日は読書の秋らしく、本の紹介です。
読んだのはかなり前で、本を見ると初版は2007年とあるので、
もう14年も前の本です。
前置きが長くなりますが、
私自身は、何度も同じ本を読む方で
決った作家さんの本を何度も、読むことがほとんどです。
自分にしっくりくることや、信頼出来ると感じる作家を中心にしています。
(あくまでも個人的に)
今回紹介する「下流志向」の著者 内田 樹(たつる)さんは
そんな作家の一人です。
内容は、1990年代以降顕在化してきた
日本の学生の学力低下や勉強時間の減少が
世の中のどういった風潮や考え・空気感のもとに出て来たのか
そして、当の子供たちは
学校の勉強や、「学ぶ」ことをどう捉えているのかを
作者がインパクトを受けた、様々な文章を使い、
まとめ上げながら考察していく、とても興味深い内容です。
実際には、
14年も経つと、この本の書かれた状況とは異なってきていることも
多いとは思うのですが、
子供の学びから、若者の労働に関する問題に入り
そこから派生する、当時の若者の思考や行動パターンなど
内容は多岐に渡ります。
内容では色々あるのですが、特に私にとって印象的なところは
~自分が意味が分からないものや、意味が分からないまま放置している状態は
普通に考えれば、ストレスフルな状態で、生物としてのパフォーマンスが下がる。
弱い動物は、心身の感度を下げて、外界からのストレスをやり過ごすことは
生存戦略としては「あり」です。
同じように、
現代の若者たちも「鈍感になるとういう戦略」によって
ストレスの掛かる「無意味なもの」に囲まれることを「気にしない」ことを
無意識に採用している。~~
(上手くまとめているか不安ですが)
の辺りですかね。
生存戦略、生きていく上での知恵として「鈍感でいる事」を選択しているなんて
思いもよらない事です。
でも、そんな子供が大人になって・・と考えたら恐ろしい気もしますが、
もう14年も経ったので
そこそこ大人のはずです。
皆さんの周りはどうなってますか???